余裕がない人
『余裕がない人』は、文筆家の能町みね子さんによる文春文庫の一冊です。能町さんは、テレビや世の中で交わされる言葉への細やかな観察をエッセイとして書き続けてきた書き手です。書名にある「余裕がない人」という言葉からは、苛立ちや焦りを抱えた人の姿と、そうした空気が広がりやすい社会のありようが思い浮かびます。
社会やメディアをめぐる出来事を、論争的な物言いではなく生活者の目線から眺めた文章を読みたい人に向きそうです。テレビやネットで飛び交う発言に引っかかりを覚える人や、能町さんの文章に親しんできた人には手に取りやすい一冊といえそうです。文庫判なので、少しずつ読み進めたい人にも向いています。
2026年10月5日公開の文春オンラインの記事で取り上げられ、はてなブックマークでは21ユーザーが登録しました。記事は、高市早苗氏のいわゆる台湾有事発言を非難する人に対して立川志らくさんが『ひるおび!』で述べた言葉を扱ったもので、ワイドショーでの発言が議論を呼ぶという文脈のなかで本書の名前が挙がっています。政治とテレビの距離に関心を持つ層に届いた形といえそうです。