存在権力: 戦争、権力、そして知覚の状態
本書は、情動(アフェクト)をめぐる議論で知られるブライアン・マッスミの著作の翻訳です。件名には「先制」「潜勢力」「不確実性」「衝撃と畏怖」といった語が並び、対テロ戦争以降に前景化した先制的な権力の働きを軸に、フーコーの統治性論やスピノザ、ドゥルーズの議論を参照しながら、身体と出来事の次元から権力をとらえ直そうとする内容と見られます。訳は伊藤守・川村覚文・滝浪佑紀・原島大輔が担当しています。
新自由主義や新保守主義のもとでの統治、安全保障をめぐる理論、メディア論や文化研究に関心のある読者に向いた一冊といえそうです。扱う概念も抽象度が高いと見られるため、フーコーやドゥルーズ、スピノザの議論に一度触れた経験があると読み進めやすいかもしれません。逆に入門的な解説を求める方には、やや敷居が高い可能性があります。
はてなブックマークでの初出は二〇二六年九月三十日で、ブックマーク数は一件です。発売が二〇二六年十月であることを踏まえると、書誌情報が拾われた段階と考えられます。