戦争と戦後を生きる
『戦争と戦後を生きる』は、日本近現代史を研究する大門正克さんが小学館から二〇〇九年三月に刊行した一冊です。通史シリーズ「全集 日本の歴史」の一巻として書かれたもので、戦争の時代から戦後へと続く時期を扱います。その時代を生きた人びとの経験という角度から歴史をたどる構成になっています。
教科書的な年表とは別の視点から読み直したい方、戦時期と戦後を断絶ではなく地続きの時間として捉えたい方に向く内容です。通史シリーズの一巻なので、特定のテーマを深掘りするというより、時代全体の流れをつかむ手がかりとして読めます。中国大陸との関わりを調べる際の参考文献として手に取る人もいるようです。
はてなブックマークでは、汪兆銘についてのWikipedia記事が二〇〇八年十二月に話題になり、そこで挙げられていた五冊のうちの一冊として本書の名前が見えます。日中戦争期の人物や南京国民政府をめぐる関心のなかで、同時代を扱う文献群の一つとして目に留まった位置づけといえそうです。